物語の楽しみ方はひとそれぞれですが、「どんでん返し」のある映画はひとつの物語を一味も二味も変えてくれます。ひっくり返されたときの衝撃もさることながら、見終えた余韻に浸りつつ、多方面から解釈を考える楽しさがそこにはあります。というわけで、珠玉のおすすめを紹介しようと思ったのですが、大量にありすぎるため年代別に区切って紹介していくことにします。それでは、1990年代の絶対にハマるどんでん返し映画厳選10選、お楽しみください!
ユージュアル・サスぺクツ(1995)
【どんでん返しの金字塔】
監督:ブライアンシンガー
ストーリー : ★★★☆☆
ハマり度 : ★★★★☆
どんでん返り度: ★★★★★
麻薬の密輸船が爆破され、容疑者として5人組の犯罪者集団が浮上。唯一生き残った詐欺師から警察が事情聴取。そこでカイザー・ソゼという人物の名前が挙がる。果たしてカイザー・ソゼとは何者なのか?
様々な伏線が張り廻らされているストーリーは秀逸で、個性的な役者がそれを引き立てています。特にケビン・スペーシーはその年のアカデミー賞助演男優賞を獲得するほど。アッと驚くラストに満足度★五つです。
12モンキーズ(1995)
【切なすぎるどんでん返し】
監督:テリー・ギリアム
ストーリー : ★★★★☆
ハマり度 : ★★★★☆
どんでん返り度: ★★☆☆☆
近未来、ウイルスによって人口の大部分が死滅してしまった世界。残った人類は地下にて生活をしています。ワクチンを手に入れるべくある一人の囚人が、組織によって過去に送られるといったストーリー。2015年にはテレビドラマ化もされた作品。助演のブラッド・ピットの怪演が光った作品となっています。最後の解釈はいろいろできますが、エンディングのルイ・アームストロングに、やはり切なさを感じさせられました。
セブン(1995)
【結末の衝撃たるや】
監督:デヴィッド・フィンチャー
ストーリー : ★★★★☆
ハマり度 : ★★★☆☆
どんでん返り度: ★★★★★
キリスト教の七つの大罪をモチーフに繰り返される殺人事件を、二人の刑事が追う物語。映像美が光る作品ですが、リアルすぎて気分を害する視聴者がいるかも。モチーフがあるだけに途中で落ちが読めてしまいましたが、ラストの衝撃には、深く考えさせられるものがありました。
真実の行方(1996)
【二転三転のどんでん返し】
監督:グレゴリー・ホブリット
ストーリー : ★★★☆☆
ハマり度 : ★★☆☆☆
どんでん返り度: ★★★★★
大司教であるラシュマンが凄惨な遺体で発見される。その犯人はアーロンという青年だったが、裁判を担当する弁護士が調査を進めていくうちに驚くべき真実へとたどり着く、というストーリー。この作品は、青年アーロンを演じたエドワード・ノートンの演技に尽きます。デビュー作とは思えない彼の怪演ぶりは、彼のポテンシャルの高さを思い知らされました。
L.A.コンフィデンシャル(1997)
【からみあう人生模様】
監督:カーティス・ハンソン
ストーリー : ★★★☆☆
ハマり度 : ★★★☆☆
どんでん返り度: ★★☆☆☆
1950年代のロサンゼルスを舞台に、闇社会と警察の人間模様を描いた作品。三人の刑事のエピソードがそれぞれ一つの集約点に向かっていくストーリー。脚本のすばらしさは、アカデミー賞脚色賞を受賞したことからもうかがえます。キャストも豪華で、ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース等を起用しており、キム・ベイシンガーは、今作品で助演女優賞を受賞しています。
オープン・ユア・アイズ(1997)
【現実か夢か妄想か】
監督:アレハンドロ・アメナバール
ストーリー : ★★★☆☆
ハマり度 : ★★★★☆
どんでん返り度: ★★★☆☆
裕福なプレイボーイの青年が事故に巻き込まれ、現実とも夢とも区別のつかない恐怖にとりつかれるという、スペイン発のサスペンス作品。2001年にはこの作品に惚れ込んだトム・クルーズが「バニラ・スカイ」としてリメイクを出しています。解釈がいくつにもとれますが、深層心理の奥深さと、なにより、ペネロペ・クルスのかわいらしさが光っていました。
ワイルドシングス(1998)
【どんでん返しの連続】
監督:ジョン・マクノートン
ストーリー : ★★☆☆☆
ハマり度 : ★★☆☆☆
どんでん返り度: ★★★★★
フロリダの高校で、ある裕福な女学生が高校教師にレイプされたと訴えるところから物語は始まり、序盤からどんでん返しの嵐となっている作品。スタイリッシュでテンポよくみられます。主演のネーヴ・キャンベルは当時スクリームでも主演をしており、今作品で共演のケヴィン・ベーコンやマット・ディロンに後れを取らない演技をしています。
ゲーム(1998)
【嘘か⁉真実か⁉】
監督:デヴィッド・フィンチャー
ストーリー : ★★★★☆
ハマり度 : ★★★☆☆
どんでん返り度: ★★★★★
ある会社の経営者ニコラスは、誕生日に弟からゲームの招待状をもらう。「人生が一変するような素晴らしい体験ができる」という弟の言葉を受け、半信半疑で参加を決めるニコラスだが。
この作品もいろいろな伏線が張られていて、最後にはアッと驚く結末が待っています。もう一度見返したくなること間違いなしの作品です。
ファイト・クラブ(1999)
【ミスリードの王道】
監督:デヴィッド・フィンチャー
ストーリー : ★★★★★
ハマり度 : ★★★★☆
どんでん返り度: ★★★☆☆
不眠症に悩まされる平凡な会社員が、出張中の飛行機で石鹼の販売員と出会うところからストーリーが進んでいく。いわずと知れた大作映画ですが、監督の見せ方の上手さと、キャストのハマり具合が最高です。初めて観たときより、二回目に見たときのほうが映画の奥深さを感じさせられる作品になっていると感じました。
シックスセンス(1999)
【叙述トリックの代名詞】
監督:M・ナイト・シャマラン
ストーリー : ★★★★☆
ハマり度 : ★★★☆☆
どんでん返り度: ★★★★★
児童心理の専門医マルコムは、10年前の自分の患者に銃で撃たれてしまう。患者は自殺するのだが、マルコムは同じ悲劇を繰り返さないよう新しい患者に接していく、という設定。
「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には決して話さないでください」という触れ込み通り、最後の驚愕の事実に圧倒されること必至です。
まとめ
いかがだったでしょうか。厳選ということで10選挙げてみました。どの作品も二度三度、繰り返し見ることで味わいが出てくる作品だと思います。またほかの年代のどんでん返しのおすすめも紹介していきたいと思っています。
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